【ジルコニアの物性】
「ジルコニア」は単斜晶、正方晶、立方晶の3つの形があります。
この形は「温度」によって変形していくのです。
室温では【単斜晶】で温度を上げていくと【正方晶】→【立方晶】へと結晶の形が変化します。
ジルコニアそのものは室温で単斜晶系が一番安定していますが、
ジルコニアに酸化イットリウム(Y2O3 )などの酸化物を入れ固溶させると、立方晶が室温でも安定することができるのです。
しかし立方晶は高い屈折率なので、見た目がダイヤモンドに近くなってしまいます。
そこで酸化イットリウムを立方晶より少なくすると、全て立方晶にならず単斜晶か正方晶が分散された状態になります。
この状態のジルコニアが歯科用材料として使用されているのです。